不足しがちな栄養素
たんぱく質
肉類・魚類・豆類に多く含まれています。災害時は摂ることが難しいため、鯖やコンビーフ・ミックスビーンズなどの缶詰を備蓄しておきましょう。焼き鳥やかば焼きなど様々な種類の缶詰が販売されているので、好きなものを備蓄することで、いざという時のストレス軽減にもなります。
牛丼や親子丼の素などのレトルトパウチ食品も備蓄におすすめです。
また、レトルトの介護食は、長期保存ができ、美味しいものが多いです。かきたまやあんかけなど、おかずのレトルトパウチが豊富にあります。常食に近い「容易に噛める」と表記されているものは、災害用の備蓄リストに加えてみて下さい。
ビタミン・ミネラル
ビタミンは野菜・果物に多く含まれています。じゃがいも・たまねぎ・かぼちゃは常温で2~3か月、野菜室では6か月保存ができるため、常備しておくと便利です。
果物の場合、りんごは寒い時期であれば新聞紙に包んで常温で2か月ほど保存できます。しかし、ほとんどの果物・野菜は常温保存に向いていないため、フルーツ缶やトマト缶、ドライフルーツなど日持ちするものを用意しておきましょう。
ミネラルは海藻類・魚類に多く含まれています。海藻類は乾燥タイプのものもあるため、長期保存が可能です。魚類は常温で日持ちしないため、缶詰などを常備しておきましょう。鯖缶は骨まで食べられ、加工されていない鯖よりカルシウム量が多く含まれています。
野菜ジュースには最長5年間の長期保存できるものも販売されているため、ミネラルやビタミンなど栄養を補うのに便利です。水の代わりとしてリゾットやスープなど調理にも使うことが出来ます。
過剰になりがちな栄養素
炭水化物
おにぎりや菓子パン・総菜パンなど手軽にエネルギー補給することが出来ますが、栄養素のほとんどを炭水化物が占めています。長期間摂り続けると栄養素に偏りが出るため、缶詰をプラスしたり、難しい場合はサプリメントも一緒に防災バックに入れておきましょう。
塩分
1人あたりにたいしての物資の支給が少ない場合、空腹を満たすためカップラーメンなどは汁まで飲む場合が多く、塩分過多になりがちです。長期保存するため、加工品には元々塩分が多く含まれているものもあります。
備蓄リストまとめ
炭水化物
- パックご飯
- 無洗米
- アルファ米
- 乾パン
- パン(備蓄用)
たんぱく質
- 缶詰
- 鯖・コンビーフ
- 蒲焼き・焼き鳥
- ミックスビーンズ
- など
- レトルトパウチ
脂質
- 油類
- 鯖・コンビーフ
- 蒲焼き・焼き鳥
- ミックスビーンズ
- など
- レトルトパウチ
- サラダ油
- オリーブ油
- ごま油 など
- 常温保存可能なもの
ビタミン・ミネラル
- 生鮮食品
- 加工食品
- フルーツ缶
- トマト缶
- ドライフルーツ
- 海藻(乾燥タイプ)鯖缶
- 野菜ジュースなど
ライフライン
ライフラインは、一般的には電気→水道→ガスの順番に復旧します。電気は1週間で約99%の世帯で復旧するのに対し、水道やガスの復旧は約1か月~1か月半かかります。そのため、家庭で優先すべきは水の確保です。飲み水にはなりませんが、トイレや洗濯に使えるため、風呂の残り湯はためておきましょう。水道水もペットボトルなどに汲み、蓋をすれば飲料水として3日間日持ちします。こまめに使用しながら常備しておきましょう。
電気の復旧は比較的早いため、電磁調理器を用意しておくとガスの復旧を待たずに温かい料理を作ることが出来ます。
水分について
災害時は無意識にトイレを我慢してしまい、水分を摂らないようにしてしまいがちです。
その結果、脱水症状を起こしてしまうかもしれません。1kgあたり50mlが目安です。50㎏の人では、2.5Lが一日に必要です。お年寄りは喉の渇きを感じにくくなっているため、こまめに水分補給することが大切です。
また、暑い時期は汗として体から水分を失います。
カフェインには利尿作用があるため、カフェインの入っていない飲料を備蓄しておきましょう。軽度の熱中症の症状が現れた時のために、経口補水液も準備しておくと良いです。
いかがでしたでしょうか。
防災の日を機会に、防災バックの中身の見直しや、期限の迫った食品の入れ替えなど行ってみて下さい。
それではまた次回お会いしましょう~!