「米麹甘酒」と「酒かす甘酒」のポイント

皆さんこんにちは!
ウェルパーク管理栄養士です。
「飲む点滴」などと近年注目を集めている甘酒ですが、実際にどんな栄養素が含まれているか知らない方も多いのではないでしょうか。
今日は、甘酒の栄養素についてご紹介します!

甘酒の原料

甘酒は大きく分けて、原料が「米麹」と「酒かす」の2種類あります。最近では、どちらも入った甘酒も販売しています。

米麹

米麹

蒸したお米に麹菌を繁殖させたものです。甘酒のほかにも、お酒やみりん・味噌なども米麹を発酵させて作られています。

米麹から作られた甘酒は、米の自然な甘みを感じるさっぱりとした味わいで、アルコールも含まれていないので小さいお子様や妊娠・授乳中の方におすすめです。

酒かす

酒かす

米麹に酵母や乳酸菌を加えて発酵させたものです。

酒かすから作られた甘酒は、酒かす特有の風味が感じられるコクのある味わいで、栄養価が高いことが特徴です。酒かすだけでは甘みがないため、砂糖が加えられていることが多いです。

ポイント

2種類それぞれに含まれる栄養素や含有成分は違いがあるため、
特徴的なものをご紹介します。

米麹甘酒

美容効果を期待される方は米麹甘酒がおすすめです。各社で様々な研究が行われているため、美肌には米麹!となる日も近いかもしれません。

エルゴチオネイン
紫外線によるコラーゲン分解や炎症を抑えるとされる成分です。皮膚の老化を抑制する効果が期待されています。

ビオチン
髪や皮膚の健康を保つビタミンです。皮膚炎を予防することから発見され、エネルギー代謝もサポートしてくれます。

ビタミンB1
糖質代謝に関わるビタミンです。糖質の代謝がうまくいかないと疲労や筋肉痛の原因になります。

酒かす甘酒

お通じが気になる方や、朝食や間食などの栄養補給をしたい方は酒かす甘酒がおすすめです。また、近年の研究で多くの機能性成分が見つかりました。

食物繊維・オリゴ糖
胃酸で分解されない栄養素のため、どちらも腸内で善玉菌のエサとなります。腸内環境が整うことで、便通改善効果が期待されます。

葉酸
血液を造るのに欠かせない栄養素です。貧血気味の方は鉄と一緒に意識して摂りましょう。

フェルラ酸エチル
近年、抗ストレス作用があることがわかってきた成分です。味噌や酒かすに含まれます。

レジスタントプロテイン
レジスタントスターチといえば食物繊維と同じ胃酸で分解されないでんぷんですが、レジスタントプロテインも胃酸で分解されずに小腸で活躍してくれます。コレステロールを体外に排出し、コレステロールの蓄積を抑制する効果が確認されています。

飲む時のポイント

酵素は熱に弱いため、できればぬる燗くらいの40~45℃でいただきましょう。沸騰させてしまうと酵素が壊れてしまうためNGです。また、飲料としてはエネルギーが高いため、毎日コップ1杯程度を目安に飲みましょう。

また、甘酒が苦手な方は粉末のものもあるため、牛乳や豆乳・ヨーグルトに少量加えるとコクが出て美味しくいただけると思います。

いかがでしたか?

甘酒にはたくさんの栄養素や成分が含まれているため、まさに飲む点滴です!
甘酒を飲み慣れていない方も、是非チャレンジしてみてくださいね。

それではまた次回お会いしましょう~!