汗ばむ季節 気になるニオイ ワキ汗対策

汗をかくと、なぜにおうの?
皮膚に存在する雑菌がにおいをつくります。
汗の成分の99パーセントは水分で、もともとにおいはありません。においを生み出すのは汗そのものではなく、皮膚にすみついている雑菌(皮膚常在菌)です。皮膚には、表面1平方センチメートル当たりに20~30種類、数十万個の細菌が存在するといわれ、肌を乾燥や病気などから守っています。これらの皮膚常在菌は、皮脂や角質に汗が混ざった物を栄養源として増殖します。その際に発生する、脂肪酸などのにおい物質が「汗のにおい」の正体です。
簡単にできる夏の汗の臭い対策は?
汗をきちんと処理して「よい汗」をかくこと。
汗のにおいを予防するには、まずにおいの原因を断つことが大事です。ポイントは、次の3つです。
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汗を抑える
外出前には、制汗剤を使用する。汗を拭き、しっかり乾かしてから使用するとより効果的。 においが特に気になる場合は、抗菌作用が強いタイプを使用するとよい。制汗剤は汗腺をふさぐことで汗の量を減らすため、広い範囲の汗腺をふさがないよう「部分的」に「短時間」利用する。 -
濡れタオルでこまめに拭く
汗がにおいを発生するまでは約1時間。それまでに濡れタオルで、汗の成分や雑菌、皮脂汚れを取り除く。 -
衣類に汗を染み込ませない
衣類に汗が染みると雑菌が繁殖しやすくなる。わき汗パッドや、消臭作用のある衣類などを上手に活用する。
また、においを抑えるには、汗腺の機能を高めて、においを発生しない「よい汗」をかく体づくりをすることも大切です。
汗腺は、使わなければ退化しやすい反面、よい汗をかくほど機能は高まり、短期間で眠っていた汗腺が目覚めるという特徴があります。
汗腺の機能を高めるために、次のことに気をつけましょう。