暑い夏こそ腸内環境を整えよう

皆さん、こんにちは!
ウェルパーク管理栄養士です。
暑い夏は、冷たいものを食べ過ぎてお腹が緩くなっていませんか?
お腹が緩いと、腸内環境が整っていないため、栄養素の吸収が悪くなってしまいます。 これから、腸内環境を整える工夫をお話しします。

夏に起こる腹痛や便秘、下痢の原因は?

冷たいものを食べすぎたり、お腹を出して寝てしまうと、腸が冷えてしまいます。その結果、胃腸の血流が悪くなり、胃腸の機能が弱くなります。

そうすると、食事が消化しきれず未消化のまま腸に運ばれて、腹痛が起こったりします。上手に腸が働かないと、便秘や下痢の原因にもなります。

夏は腸が冷える場面が多くあります。腸が冷えている時でもきちんと働くためには、腸内環境を整えることが大切です。

腸内環境を整えよう

人の腸内には約1,000種類、100兆個もの腸内細菌が住みついています。腸内細菌の種類は、1人1人異なり、食事や国などの要因によっても異なります。また、菌の数は年齢によって増えたり減ったりしますが、菌の種類はほとんど変化がありません。

また、小腸の終わりから大腸にかけて、腸内細菌が腸壁にびっしりくっついている姿が花畑のように見えることから「腸内フローラ」と名付けられました。

体に良い働きする菌(善玉菌)と悪い働きをする菌(悪玉菌)、体調によってどちらにも味方する菌(日和見菌)の3種類の腸内細菌がいて、腸内フローラの理想のバランスは、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7です!

食事で善玉菌を補うことで腸内環境を整えることができます。

腸内フローラ

腸内環境へ影響を与えるもの

善玉菌

善玉菌とは、便秘や下痢などを予防や、病気への抵抗を助け、体に良い影響をもたらす菌です。善玉菌を増やすには、善玉菌が含まれる食品を最低でも2週間は続けて食べるようにすることで、腸内に善玉菌がいる状態が保たれます。

善玉菌の種類

乳酸菌

ブドウ糖を栄養源にして、乳酸を産生します。病原菌の増殖を抑制し、腸の蠕動運動を促します。

乳酸菌を多く含む食品例
チーズ・味噌・キムチ・納豆・ヨーグルト
ビフィズス菌

ブドウ糖を栄養源として、酢酸を産生します。病原菌の増殖を抑制し、腸の蠕動運動を促します。また、腐敗物を生成する菌の増殖を抑えます。ビフィズス菌入りのヨーグルトなど販売されていますが、ビフィズス菌は乳酸菌のように元々ヨーグルトに含まれているものではありません。ビフィズス菌を摂りたい時は、パッケージの記載を確認しましょう。

ビフィズス菌を多く含む食品例
ビフィズス菌入りヨーグルト・ビフィズス菌入り青汁など
酪酸産生菌

食物繊維を栄養源にして、酪酸を産生します。がん細胞を抑制し、免疫力UP、消化吸収を促します。酪酸産生菌が含まれている食品は臭豆腐(※)くらいと少なく、体内にいる酪酸産生菌のエサである食物繊維を摂ることが重要です。特に、水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。

水溶性食物繊維を多く含む食品例
こんぶ・わかめ・芋類・大根・キャベツ

(※)臭豆腐とは?
漢字の通り、匂いが臭い豆腐のことです。中国・台湾・香港で食べられる郷土料理です。詳しく知りたい方は調べてみて下さいね!

善玉菌を助ける栄養素

善玉菌を助ける栄養素として、食物繊維やオリゴ糖があります。食物繊維やオリゴ糖は、善玉菌のエサとなるため、食物繊維やオリゴ糖を摂ることで善玉菌を増やすことができます。

食物繊維には水溶性と、不溶性の2種類あり、善玉菌を助ける働きを持つのは主に水溶性食物繊維です。

食物繊維を多く含む食品例
野菜類、イモ類、海藻、きのこ類、豆類、果物
オリゴ糖を多く含む食品例
果物、豆類、野菜類

日和見菌

日和見菌は、善玉菌が優勢な時は善玉菌に味方し、一方で、腸内で悪玉菌が優勢となれば、悪玉菌に味方し、一緒に体に悪影響を及ぼします。腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やし、日和見菌を善玉菌の味方につける事が必要です。

悪玉菌

人の腸内に住みつき、増えすぎてしまうと体に害を及ぼしてしまいます。例えば、大腸菌は、腸内の腐敗を促進する菌ですが、増えすぎなければ害はありません。また、ウェルシュ菌は腸内のたんぱく質を食べて有害な物質を作り出しますが、健康な人の腸には少ないです。

増えすぎてしまう原因としては、たんぱく質や脂肪が悪玉菌のえさになるため、野菜不足や肉類中心の食事は悪玉菌を育てていることになります。また、アルコールの飲みすぎや睡眠不足、ストレスなど生活習慣の乱れが関係しています。

悪玉菌が増えすぎると、口内炎や皮膚炎、病気になりやすくなります。

いかがでしたか?

腸内環境を整えることで体調が良くなったり、免疫力がUPします!
善玉菌を増やす工夫を取り入れて、暑い夏を乗り切りましょう!

ではまた次回お会いしましょう!