風邪に負けない食事とは?!

ウェルパークの管理栄養士がお教えします!
冬に向けて寒くなるこの季節、皆さん体調を崩されていませんか?
ウェルパークの管理栄養士が、おすすめの風邪対策をご紹介します!

風邪

風邪とは、鼻やのどに微生物が感染することによって起こります。原因微生物の約90% はウイルスが占めており、残りの約10%は細菌や、マイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外による感染です。

ウイルスと細菌の違いは、細菌は自分の力で増殖することができますが、ウイルスは人や動物の細胞の中に入らなければ増えることができないという点です。ウイルスの数は200種類以上といわれており、どのウイルスが原因で風邪をひいたかを特定することは難しいです。また、同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変わっていきます。このため、一度感染したウイルスに対抗する免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染するため、繰り返し風邪をひいてしまいます。

インフルエンザ

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが鼻やのどに感染することによって起こります。
A型・B型・C型の3種類があり、その年によって流行する種類は異なります。
感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は1~5日です。
また、乳児や高齢者は重篤化しやすいのも特徴です。

予防・対策

免疫力をあげよう

免疫システムの60%は腸にあります。乳酸菌には、腸の免疫力を高める効果があり、腸の調子を整えておくことで、風邪にかかりにくくなります。

喉を乾燥させない

喉が乾燥していると、ウイルスが付着し、侵入してきます。体の中に入れないためにも、喉の保湿をしっかりしましょう。

水分補給をしっかりと

こまめに水分を摂り、ウイルスを胃に流しこんでしまえば、ウイルスは胃酸で消化されます。喉の乾燥も防げるので、ぜひこまめな水分補給をしましょう。寒さもあり、冬場は喉の乾燥も気づきにくくなっていますが、実は体は乾燥しています!

食事 (予防編)

免疫を高める

免疫力の低下を防ぐビタミンA、C、Eを摂りましょう。脂溶性である、ビタミンAとEは調理中に油を使用することによって、吸収率が高まります。また、体調が悪い場合は無理をせず、缶詰や冷凍食品などで工夫して補給しましょう。

ビタミンAを多く含む食品
レバー・卵・乳製品・ウナギ・かぼちゃ・人参など
ビタミンCを多く含む食品
ほうれん草・白菜・春菊・大根・柿・ゆず・キウイフルーツなど
ビタミンEを多く含む食品
キングサーモン・マグロ油漬缶詰・かぼちゃ・ウナギ・アーモンド

乳酸菌を多く摂る

免疫力を高めるために、ヨーグルトや乳酸菌飲料を積極的に摂って、体調を整えましょう。ビフィズス菌を多く含むヨーグルトの中でも、無脂肪のヨーグルトであればさっぱりしていて、コレステロールも少ないため、おすすめです。また、乳製品が嫌いな方は、発酵食品にも乳酸菌は含まれているため、ぬか漬けやキムチを食卓にプラスするといいでしょう。

喉の乾燥を防ぐ

ビタミンB2は、主に皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、健康を保つことで喉のうるおいに繋がります。喉のうるおいによって、ウイルスが粘膜に付着しにくくなり、体内への侵入を防ぐことが出来ます。

ビタミンB2を多く含む食品
レバー・ウナギ・牛乳・納豆・カレイ・サバ・サンマなど

水分補給

冬は脱水感を感じにくく、トイレの心配をする人も多いため、水分摂取を控えがちです。しかし、体内の水分は気付かないうちに呼吸などの普段の生活の中で失われているので、水分を積極的に摂りましょう。また、水分の多い果物や野菜を食べたり、汁の多い鍋やかけうどんなど食事を工夫しましょう。水分制限のある方は、主治医の指示に従ってください。

水分を多く含む食品
もやし・白菜・大根・小松菜・ゆず・柑橘類

食事 (風邪やインフルエンザにかかった後は)

体を温める食材を摂る

ウイルスは35~36度を好みます。体を冷やさないように、スープにプラスしてショウガやネギなど、体の温まる食材を加えてみましょう。

胃に負担の少ない食べ物を食べる

調子が出ないときは体の代謝も悪くなっています。辛味や酸味などの刺激が強いもの、脂質の多い食べ物は避け、消化のよいおかゆなどを食べましょう。

避けたほうがいい食品 唐辛子・キムチ・揚げ物・コーヒー

食べられないときは、食べやすいものを選ぶ

食べられないときは無理に食べる必要はありません。しかし、体内のウイルスに負けないためにも、プリンやゼリー、スポーツドリンク、適度な経口補水液などの食べやすいものを選んで摂るようにしましょう。

飲酒は控える

風邪を引いた際、体の免疫細胞はウイルスと戦っています。しかし、風邪のときに飲酒をすると、肝臓でアルコールを分解するため、体力を消耗してしまいます。また、薬とアルコールを一緒に摂取すると、稀に薬の作用が強く出てしまったり、逆に弱まってしまったりする副作用が起こることがあるので注意が必要です。薬は水または白湯で飲むようにしましょう。

※疾病にかかっている方は、主治医の指示に従ってください。

参考文献:厚生労働省