秋冬の乾燥対策

肌がもっとも乾燥しやすい秋冬シーズン。スキンケアのポイントを押さえて、すべすべ肌を保ちましょう!

保湿が重要な理由

寒い季節は皮脂の分泌量が低下する
肌を刺激や乾燥から守っているのは、肌の表面にある角質層で、平均およそ0.05mm、料理用ラップ程度の厚みしかありません。角質層の表面は、皮膚から出るわずかな水分や脂分でできた天然のクリーム覆われています。角質層の細胞の間は、セラミドなどを主成分とした細胞間脂質で満たされています。この構造によって、ホコリや雑菌といった異物、さまざまな刺激から肌を守りながら、肌の水分も保つ「バリア機能」を担っています。
しかし、秋から冬にかけては肌の新陳代謝が弱まるため、皮脂の分泌量も低下します。そのため、摩擦などの外的な刺激に弱くなったり、体内の水分が蒸発しやすかったりする状態になっているのです。

空気が乾燥して肌の水分が蒸発しやすくなる
秋から冬にかけて、湿度が低下し、空気が乾燥します。室内では、暖房の使用によって、さらに肌が乾燥しやすくなってしまいます。
肌がもっとも乾燥しやすい秋冬シーズン。スキンケアのポイントを押さえて、すべすべ肌を保ちましょう!

秋冬の肌を乾燥から守るポイント

【1】肌を守る栄養素をしっかり摂りましょう!

うるおいのある肌を保つための基本は、栄養素をしっかり摂ることです。皮膚や粘膜を保護するはたらきをもつビタミンA(例:レバー、緑黄色野菜、卵黄など)、脂質の酸化を防ぐビタミンE(例:アーモンドなどのナッツ類、植物油)、肌細胞の新陳代謝をサポートするビタミンB2(例:レバー、納豆、スキムミルク)、コラーゲンの生成に必要なビタミンC(例:緑黄色野菜、柿、レモン、みかん)などを積極的に摂るようにしましょう。忙しく食事からの栄養素が十分に摂れない時は、サプリメントやビタミン剤を上手に活用するのもおすすめです。

【2】湿度を保つ工夫を!

湿度が低くなる秋冬は、加湿器を使ったり、ぬれたタオルをかけたりして、室内の湿度を50~60%程度に保つようにしましょう。ただし、気密性の高い室内で加湿器を使うと、湿度が必要以上に上がりやすい場合も。そのようなときは、加湿器の使用を控えてマスクをするのも効果的。湿度を適切に保つことは、かぜ予防にもつながります。

【3】お風呂はぬるめでゆっくりと!

寒い季節は、熱めのお風呂に入って温まりたくなりますが、お湯の温度が高過ぎると、肌の脂分などが流れ出てしまい、肌のバリア機能が低下してカサカサ肌になってしまうことも。38℃程度のお湯に10分程度、ゆっくり浸かって温まるようにしましょう。入浴後は、全身の保湿ケアも忘れずに。

【4】肌状態に合ったスキンケアアイテムを選びましょう!

入浴後や洗顔後は、保湿力の高い化粧水や乳液、クリームなどでスキンケアを。春、夏はさっぱりタイプの化粧水や乳液を使っている方も、「涼しくなってきたな」と感じたら、保湿力の高いしっとりタイプに切り替えるタイミングです。「オイリー肌で、サッパリタイプじゃないとダメ」という方も、実は肌が乾燥していて脂分の分泌が活発になっている「隠れ乾燥肌」の可能性もあります。しっかり保湿ケアすることで、過剰な皮脂の分泌が抑えられ、テカリや化粧崩れが改善する可能性があるため、この機会にスキンケアアイテムを見直してみてもよいでしょう。すでに肌がカサついて、いつもの化粧品だと刺激を感じる場合には、高保湿、かつ低刺激の敏感肌用化粧品でケアするのもおすすめです。