秋の衣替えテクニック 大切な衣類だから、来年までキレイに保管したい!

「半年ぶりに出したお気に入りの服に、虫食いの穴が…」そんな経験、ありませんか? 大切な衣類を来シーズンも着ることができるように、衣替えの際、しっかり防虫策をとりましょう!

衣替え時は防虫剤を!

しまっておいた衣類に穴をあけてしまうのは、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、イガ、コイガなどの幼虫です。衣類害虫と呼ばれるこれらの虫にとって、暗くて暖かいタンスや衣装ケース、押入れの中は、安全でエサの豊富な快適空間。しかも衣類害虫は、穴を広げるように横に食べ進むのではなく、上から下に向かって食べ進む習性があるため、重ねておいた衣類がすべて被害にあってしまうことも…。衣替えで服を収納するときは必ず、衣類害虫を寄せ付けない<防虫剤>をいっしょに入れましょう。

成分の違う防虫剤に注意!

防虫剤は大きく「無香系・芳香系」と「有臭系」に分けられます。「無香系・芳香系」の代表的な成分は<ピレスロイド系>。衣類に有効成分特有のニオイがつかないので、タンスなどからとり出して、すぐに着られるのが特長です。さまざまな繊維の衣類といっしょに使うことができますが、真鍮製のボタンや銅を含む金属に影響を与えることがあるので、それらの付いた衣類とは使用しないほうがよいでしょう。

「有臭系」の代表的な成分は<パラジクロルベンゼン>。有効成分特有のニオイがありますが、取り出した衣類を風通しの良いところに吊しておけば、半日ほどでほとんどにおわなくなります。ウールやシルク、綿、毛皮などすべての天然繊維に使用できますが、合成樹脂を溶かすことがあるので、塩化ビニール製品などには注意が必要。また、金糸、銀糸、ラメなどは光沢を失って黒ずむことがあります。そのほかの有臭系成分としては、<しょうのう>や<ナフタリン>などが有名です。

なお、種類の違う防虫剤をいっしょに使うと、成分によっては溶けて液体になり、衣類にシミをつけたり変色させたりすることがあります。余った防虫剤をいっしょに使うときは、同じメーカーのものでも、必ず薬剤の種類を確認しましょう。

ピレスロイド系 ナフタリン パラジクロルベンゼン しょうのう